紀州鉱山
2018年11月23−24日
ネットで廃坑を探していると、紀州鉱山の坑道探検、というのを見つけました。日程は一泊で、23-24。休日と翌、土曜日はいつもの休日なんで、この日程なら休みを取らなくっても参加できそうです。9月頃に申し込もうとすると、受け付けは10月、と言われました。廃坑の公開なんてめったにないだろうし、年に一回だけということなんでいっぱい人が行くもんだと思っていたら、結果的には7名だけ、ということでした。宿泊行事になっていたからでしょうか。
先に結論を書くと、すごく有意義な行事で感激しました。池島炭鉱見学もそうでしたが、現役で働いておられた方が案内してくれるので、その話は重みがありました。
熊野へどうやって行くのか考えていると、169号線が便利です、って主催の観光協会の方が教えてくれました。カーナビでもそこを選択するようです。朝7時に家を出ると、13時の集合時間よりずいぶん早く着いて近くにあった「鬼ヶ城」というところへ寄りました。天然記念物の海蝕洞で、世界遺産登録、だそうです。
ツアーは観光公社主催、ということでした。
まず、紀和鉱山資料館へ行きました。建物の写真は撮り忘れ。
所長さんの話が面白くて、ワンマンショーを一時間聞いているみたいでした。また、もちろん、すごく勉強になりました。
やっぱり、ただ展示を見て回るのと説明を聞きながら見るのとは大違いです。
以下、いつものように画像を羅列します。解説は現地でお確かめください。
坑道内で梯子がわりに使っている材木は、私の調査地でもよく見ます。持って帰って保存しようと思いつつ、果たせていません。実際にそこで使ってこそ価値のあるものですし。
(右)鉱山は出水との戦いでもあったそうです。鉱脈があるのに、水で掘れなくなったという話を聞きます。
縁起を担いで、「4番坑」はありません。今気が付いたけど、何で8もないんでしょう?9はあるのに。掘り尽くした?
構内で使われた「担架」だそうです。
資料館で話を聞いてから、いよいよ現地の見学です。
まず、選鉱場。鉱石を砕いて上部に持って行き、比重で上から順番に鉱石の選別をしていたんだそうです。
選鉱場の建物は撤去され、強固な構造物だけが残されています。
左側に鉱石を運んだ線路が残っています。
上部にあった浄水施設、みたいなものです。水の再利用のための施設です。
別の廃墟です。鉱石を運び出す施設だったように思います。
次は廃坑内へ。
規模が大きいのでかなり広いです。私の調査地とは大違いです。それでも、「観光地化」されているわけではないので、「探検気分」は味わえます。
(左)何かが結晶していました。
(右)コキクガシラが一ついました。
この坑道はシイタケの栽培に使われています。
坑道見学の後は「トロッコ」に乗って宿泊施設の温泉まで行きました。直線ですが、距離かなり長いのでびっくりしました。一度は乗る価値があるでしょう。
ちなみに、このトロッコの軌道を使って自転車も走らせています。トロッコの合間に走らせるので完全予約制だそうです。