新説・恐竜の成長
2012年3月
博物館の特別展です。売りは、世界最大のティラノサウルスの、実物頭骨標本、です。さらに、ココロという会社が作った、動く恐竜が何体も、展示されています。先に書いてしまうと、これらがすごく本物チックに動くのです。最初は「遊園地のおもちゃ」的にしか考えていませんでしたが、実物は非常に細かな動きをする、まさに映画のジュラシックパーク的な光景です。これを見るだけでも、十分価値があります。
まず並んでいるのは、トリケラトプスの頭骨です。角や襟の、成長に伴う変化を見せてくれます。これについても、実物標本を展示し、さらに動く復元模型が展示されています。
頭部は、ケラチンで覆われていたらしい。で、鳥の嘴から連想した色を付けているようです。
ちなみに、恐竜の皮膚の色もほとんどわかっておらず、これも鳥からの連想でいろいろな色を、各研究者が(適当に)作っているみたいです。
こちらには、ヒパコロサウルスというのが展示、復元されています。「とさか」があって、その構造から、鳴き声も「復元」しています。会場内で、ピーピー音がしているのは、この子らの「声」です。
パキケファロサウルス、というらしい。これも、成長に伴う頭骨の変化を展示しています。
幼体と成体の頭骨の見た目がかなり違うので、それぞれ別種と考えられていたこともあったようです。もっとも、これも研究者によって考え方はいろいろで、確定した説でもないそうです。
やっぱり、超目玉はティラノサウルスの実物頭骨標本、復元骨格標本、さらに、ココロによる、動く復元模型です。
これは、かなりの迫力です。
こちらでは、子供と大人の食事風景が再現されています。
ティラノサウルスの噛み跡がある、トリケラトプスの骨盤、だそうです。写真、右側にいくつか、歯の跡があります。
アメリカ、モンタナ州の、ロッキー博物館からの標本が主だそうです。普通、実物標本は門外不出なんですが、今回は惜しみもなく、実物ばかりが並べられています。もっとも、私のレベルでは、実物でもレプリカでも区別出来る自信はありませんが。
また、展示内容や解説は、この博物館、研究者の仮説から成り立っているものも多く、他の考え方をする研究者もおられるようです。まだまだ、恐竜の世界はわからないことも多くあるらしいです。
動く展示は非常にインパクトがありますし、何カ所かに置かれている画像による解説も、簡略でわかりやすくなっています。
ぜひ、一度はご覧になって下さいませ。