靖国神社 科学博物館 等々  

2006年2月12日(日)




飛行機に乗りたくって東京へ遊びに行くことにしました。目的は、戦艦大和の流れで零戦見学。靖国神社(ここには別の戦闘機も展示されています)と国立科学博物館にあるはずです。冬の野宿はつらいので日帰りです。

夜明け前に関西空港へ。朝に病院の用事を済ませようと思い、家を出たのは5時前でした。
羽田空港が近づくと東京湾横断道路が見えます。ここから海中に道路が伸びるらしいけど、こんな所にどうやって穴を掘ったんだろう?


何でも珍しいお上りさん。前回の東京では電車に液晶画面の案内板があるのに驚きました。今回はこの表示に驚きました。
この電車、平日の朝10時までは座席がたたまれて使えないそうです。みんな立ってる電車なんて想像できません。不謹慎ですがアウシュビッツを思い出しました。あるいは屠殺場へ運ばれる豚の運搬車。車両には乗り降りしやすいようにドアがいっぱいあります。

これが靖国神社です。近くになると、あちこちの道路にお巡りさんがいっぱい立っていました。
ちなみにこの日は大学の入試があちこちであったようです。東京理科大、法政大学、だったかな、飯田橋で降りると、学生の集団とビラを配るなんかの業者のお姉ちゃん方がいっぱい。まぎれて歩いていたけど私には何もくれなかった。さすがに受験生には見えなかったのか。ちょっとがっかり。
そういえば大きなビルに東京理科大学の看板が下がっています。これがキャンパス?ただの雑居ビルにしか見えない。さすがは東京。




靖国神社


別に本殿には用事がないので、境内は少しうろついただけでした。これが話題の靖国神社か。小泉さんが来るだけで世界中が騒ぐ場所?まんまんちゃんするには理解不足、勉強不足なので今回はパスしました。白い鳩がいっぱいいたけど撮影前に逃げられてしまいました。


遊就館という展示施設があります。戦争の遺物を展示している、とでもいうのでしょうか?

遊就館の収蔵品は、明治15年の開館当時から今日に至るまでに約10万点に及んでいます。現在展示されているのはその一部の5千点程ですが、英霊のまごころを伝え、歴史を語り継ぐ貴重な史資料を展示しており、愛する祖国・郷土・家族のために国難に立ち向かわれた英霊の御心に触れることができます。
(中途 略)
大展示室では、艦上爆撃機「彗星」、人間魚雷「回天」、ロケット特攻機「桜花」、九七式中戦車などの大型兵器。
 また戦後日本政府が戦歿者遺骨収集の際、各地から集められた戦跡収集品などを展示しております。

入り口に置かれた零戦。実に美しい。下、右は20粍機銃だそうです。


タイ、マレー、ビルマで物資補給に活躍した泰緬鉄道の蒸気機関車や15センチカノン砲、榴弾砲を展示しております。


これも目的の一つでした。艦上爆撃機「彗星」です。
戦艦大和の所にも書きましたが、私が子供の頃の遊びというとチャンバラやプラモデル。プラモデルは戦艦大和に始まり、潜水艦、戦闘機。マンガは、紫電改の鷹
などなど。戦闘機や爆撃機の名前だけは何となく覚えています。

ちなみに、戦闘機を作っていた会社はいくつかありましたが、これは日本海軍航空技術廠らしい。零戦はもちろん三菱。中島飛行機も大きなメーカーで、こんなページがありました。非常によくわかる、おもしろいHPです。



桜花と呼ばれる特攻ジェット機。右は九七式中戦車。


これも特効兵器。回天。



展示室は撮影禁止らしいです。まあ、大展示室のこの手のものは問題なかろうかと勝手に解釈しました。
遊就館についての詳細はこちら

小泉さんの靖国神社参拝が外交問題になっていますねえ。それについても興味はありましたが、私自身、靖国の歴史的背景を十分理解しているとは思えません。
遊就館でこの神社の性格が何となくわかったようなわからないような。

ホールで映画が上映されています。



『私たちは忘れない!』
― 感謝と祈りと誇りを ―

日清日露の大戦から大東亜戦争に至るまで…。
>我が国近代史の戦争の歴史を、当時の貴重な映像で再現し、
>東京裁判で歪められた歴史の真実に迫るドキュメント映画。


 『君にめぐりあいたい』
 今、時代に語りかける戦没者英霊
 今、その真実をあなたに伝えたい

>戦後、誤った風潮による大東亜戦争批判が日本人の心の中に埋め込まれ、
>戦争を知らない若い世代にまで浸透し、祖国に汚名が着せられたままです。
>本作品によって英霊を想い、その真実の姿を若い世代に伝えたい。


特に戦争を美化しているわけでもないとは思いますが、この映画で若い人が涙し、上映が終わるなり拍手していたのには驚きました。もちろん年配の方もちらほら泣いておられました。

国家のために戦い、死んでいった人、すべてが神様としてここにまつられています。その死がどういう重みがあったのか、解釈はいろいろ。

展示内容は確かに戦前の日本的な見方に立っているような気がしますが、勝てば官軍負ければ賊軍。
日本が負けることにより占領下におかれ、戦前の日本の道徳すら否定され、米国のやり方を押しつけられたのは事実かな、とも思います。それが良いのか悪いのか。歴史に、もしも、というのは存在しないので戦後の日本がどうなったのか、これからどうなるのかは誰もわからんでしょう。

国家を守るのが国民の役目と考えるなら、国益を守るために外国と戦うのも国民の役目、そのために亡くなった方々を何らかの形でお祀りすることは必要でしょう。戦争にしても、侵略か解放かというのは立場が違えば解釈も違う。

国が何をしようと個人は関係ないと考えるのも考え方。
日本は島国で侵略の歴史がほとんどない。ヨーロッパは国境自体あっち行ったりこっち行ったり。何度も国土が戦場になってます。アメリカは内輪もめの独立戦争があったぐらい。2次大戦で日本の風船爆弾がいくつか本土へは行ったらしいが、国土全体が戦争に巻き込まれたことはありません。

靖国神社、即、右翼、国粋主義というのも短絡的でしょう。明治天皇、大正天皇、昭和天皇の遺品もいくつか展示はされているのですが、ここに直系の子孫である現天皇、皇太子等が参拝できないというのも不思議と言えば不思議。

私自身、国家のために何かするのか、あまり真面目に考えてないのが本当のところです。
全然関係ないけど、私が子供の頃は小学校の給食で脱脂粉乳のミルクがでていました。これをアルマイトの食器で飲んでいました。これ、戦後復興の一環でユニセフから来てたというのを最近知りました。東京オリンピックまで援助があったんですなあ。だから何?と言うものでもないんですが。

映画にしても、展示解説にしても、ちょっと重すぎて簡単には書けません。
今回は単純に、零戦等の戦争遺物を見てきただけにしておきます。

国粋主義と右翼との関係もわかるようでわからない。
今、冬季オリンピックが開かれ、マスコミは、開催前はひときわ声高く、日本のメダル云々と騒ぎ立て、それをバカ正直に信ずると今頃日本はいわゆるメダル大国の仲間入りをしていたはず。それがさっぱりメダルを取れないとなると、自分の煽動は反省することもなく、勝てない原因をえらそうに論評しています。グローバル化というならアメリカがメダルをもらおうと、日本がもらおうとどうでも良いと思うんですが。

団体で参拝に来る方が多いんですね。みんな日本の小旗を持って、本殿でお参りしてこちらの展示施設に来られています。

ということで、非常に長くなりました。とりあえず靖国神社はこれでおしまい。
ついで、国立科学博物館にある零戦を見に行きました。



国立科学博物館

2回目、のはずだけどあまり覚えていません。改装したのかなあ。前回、零戦をしっかり見ていたら今回来る気にならなかったと思うし。たぶん、前回は本館というのを見てきたのか。

PDA(携帯情報端末)展示解説ガイドというのが300円で貸し出しされています。めったに来ないので借りてみました。最初はおもしろくて一生懸命聞いていましたが、コーナー毎に解説があるのでなかなか進みません。さらに一度聞いただけではわからないので2度聞いたりしていると、さらに次に行けません。展示の解説をよんで、耳から解説を聞いて、さらにこの端末からの情報も呼んでいると疲れて疲れて。途中からは聞き流すだけになってしまいました。

最初のコーナーにいたヤマネコ。南西諸島の解説だったのでイリオモテヤマネコのつもりだと思ったけど、看板はベンガルヤマネコ。たぶん分類が変わったのでこの表示にしたのか。


ブナ林とツキノワグマ。右はヤマネ。


系統広場というところ。
足元の線をたどると、細菌から現世の哺乳類までの進化がたどれます。