野鳥カルテ
2005年 10−12
2001年 9−12
2002年 1−3 4−6 7−9 10−12
2003年 1−3 4−6 7−9 10−12
2004年 1−3 4−6 7−9 10−12
2005年 1−3 4−6 7−9 10−12
コサギ 12月29日
ゴイサギ 安楽死に 12月20日
ドバト 12月8日
ゴイサギ 12月7日
ハイタカ 11月22日
キジバト 10月26日
タヌキ 10月24日
コサギ
12月29日
今月はサギシリーズ。コサギが来ました。公園で猫にやられていたという話です。
外傷が数カ所。たぶん猫の咬傷でしょう。その前に、猫に捕まるような原因があったはずです。
右足が不自由みたいです。
血液検査で GOT 908 ALP 1668
やっぱり中毒?検査するけど解釈がよくわかりません。もっと症例を集めないとあかんみたいです。
ゴイサギ安楽死
12月20日
7日のゴイサギ、期待通りの改善がなく、安楽死しました。
ずっと座ったままで立てませんでした。自分で食事を取ることもありませんでした。ゴイサギは、普通はすぐに餌付くんですけどねえ。
犬舎の前を通るたびに魚を口にほりこんでいました。機嫌が悪いとしばらくしてもどし、機嫌がいいとイワシを2,3匹飲み込んでいました。体重は保護時よりかなり増えていました。
このまま給餌を続けていても野生復帰の可能性はないと判断したわけですが、2週間ほど付き合いしていると情が移るもんですねえ。結果的には最初の、治療するかどうかの判断が甘かったことになります。
足ではなく、断翼なら都市公園にでも放せたかもしれません。
ドバト
12月8日
ドバトが来ました。幼鳥らしい。
ガリガリに痩せて低体温。血糖値も極端に下がっていました。この状態から助けてって言ってもねえ。結局翌日に死亡しました。
ドバトになると扱いが違うってまた怒られそう。
写真を撮るのを忘れていました。レントゲン写真でお許し下さい。
解剖しましたが死因はわかりませんでした。もっとも、肉眼的な病理解剖で死亡原因がわかるケースはあまりないです。
ゴイサギ
12月7日
ゴイサギ幼鳥です。
起立不能。一見して大腿骨の骨折があり、鼻血がありました。
レントゲンで大腿骨骨折、う口骨骨折、鎖骨骨折を確認しました。
ピンニングしましたが、大腿骨の遠位端(足先側)の骨がバラバラで、うまく固定できているかどうかわかりません。そのためか、手術後も立ってくれません。鳥で座り込むというのはあんまりええこと無いように思いますのでまっすぐの状態で固定した方が良いのかも。
食事は、くわえさせると飲み込みます。
ハイタカ
11月24日
足革を付けて、公園で飛べるかどうかのテスト。
カラスみたいにピョンピョン跳ぶだけ。ひなたぼっこして帰りました。
ハクセキレイがずいぶん騒いでいました。気が付いたんだろうか?
ハイタカ
11月22日
大阪鳥類研究グループの会員の方が、ハイタカを保護した、とMLに投稿され、すぐに引き取らせて頂きました。
ハイタカ、幼鳥と同定して下さっています。この時期、ハイタカが落ちるケースが多く、博物館にも2羽(死体が)届いているそうです。
やっぱり猛禽ですねえ。ええ顔をしています。また、野生なのでよりいっそう眼光が鋭いというか。ミグちゃんとひと味違った印象があります。
久しぶりにアメリカでの研修ノートを引っぱり出して1ページ目から復習しました。
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やっと輸送箱が役立った。 |
ちょっとインチキ臭い保定ですねえ。 |
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ルーチンに、レントゲンと採血。 |
外傷もなく、レントゲン的には異常は見つけられませんでしたが、肝酵素が非常に上がっています。中毒?
保護された場所は主要国道だったみたいです。激突する建物があるのかどうかは聞きそびれました。
単純な脳しんとうなら放鳥するつもりでしたが、ちょっと気になる検査値。鳥は症状に乏しいので、しんどいのかどうかが顔色から判断しづらい。2,3日様子を見てからもう一度検討、でしょうか。
*12月26日に放鳥しました。
キジバト
10月26日
ドバトを連れてくる、との話でしたが来てみるとキジバトでした。よくある話です。
飛べないで歩きます。が、レントゲンでも見た目でも翼に異常はありません。胸に傷があり、その奥に丸い玉のようなものをさわります。てっきり、今はやりのBB弾(っていうの?プラスチックの玉)だと思ってよく調べると、素のうの中の種子がここまで降りてきているだけでした。お粗末様でした。
元気で食事もよく食べ、普通に飛べるようになりました。2,3日中に放鳥です。
尾羽も3枚ほど抜けていたので猫による外傷か、どこかにぶつかったか。
ドバトもキジバトも、市販されている鳩のエサを与えています。ドバトはトウモロコシはほとんど食べません。キジバトはトウモロコシから食べる、という印象がありましたがこの子は残します。キジバトといえども個人によって好き嫌いがあるのかな。
タヌキ
10月24日
久しぶりのタヌキです。統計は取っていませんが、秋に子供が分散するので事故が多いのではないかと思っています。
堺市でも割と都会に近く、大きな道路が通っているところでした。ビッコをひく、と言うことでしたが捕まること自体がおかしい。簡単な外傷ではないように思いました。
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ドンゴロスに入ったまま威嚇する。 |
袋の中で診断すると、どうも後躯麻痺です。
麻酔後レントゲンを撮ると、
さらに造影すると、
第12胸椎の椎体骨折でたぶん脊髄も断裂してますねえ。
うーん、これじゃわかりませんねえ。
脊髄の完全断裂でした。12胸椎は折れてバラバラ。
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まんまんちゃん。 |