野鳥カルテ
2010年 9−12
2006年 1−3 4−6 7−9 10−12
2007年 1−3 4−6 7−9 10−12
2008年 1−3 4−6 7−9 10−12
2009年 1−6 7−9 10−12
2010年 1−5 6−8 9−12
ドバト 12月27日
コサギ 2羽 12月17日
コミミズク 12月17日
タヌキ 12月7日
タヌキ 11月6日
タヌキ 11月4日
タヌキ 10月13日
アオサギ 10月5日
マミジロ 10月5日
ハシブトガラス 10月5日
フクロウ 9月27日
センダイムシクイ 9月10日
ドバト
12月27日
ひょっとすると、今年初めてのドバトかもしれません。
神経症状の出たドバトで、預かって治療後、しばらくして死亡しました。かなり痩せていたので、ずいぶん前から悪かったのでしょう。
遠いところを連れてきて下さったのに、残念です。
コサギ
12月17日
コミミズクを連れてきた公園事務所から、またまた連れてこられました。今度は、まとめて2羽です。
来たときは震えて起きられませんでしたが、しばらくすると元気になりました。
診察しても、どこも悪いところは見つかりません。魚を与えると、よく食べます。
夕方に放鳥すると、普通に飛んでいきました。何があったんでしょうね。
結論から言うと、保護する必要はなかったように思われます。もっとも、簡単に人に捕まると言うこと自体、その時はおかしかったのかもしれませんが。
来て、すぐにはき出した魚です。サギは怖いことがあると、すぐにはき戻しをします。
もどした魚は、ギンブナとタモロコじゃないか、という話でした。
コミミズク
12月17日
「フクロウ」をお客さんが保護した、と言う電話があり、連れてこられると、コミミズクでした。
ガリガリに痩せて、怒る元気もありません。
骨髄から輸液をしましたが、すぐに落鳥してしまいました。
残念です。
保護した鳥をすぐに仮剥製にするのは、心情的につらいところもありますが、新鮮な方が死亡原因を突き止めやすいし、解剖もしやすいのは事実です。
(左)冠羽を持ち上げれば、ミミズクみたいになります。
耳、です。
タヌキ
12月7日
またまた、またタヌキです。
もう、野良猫のごとく、繁殖しているのでしょうか。
起立不能で、脛骨の骨折がありました。腰椎の圧迫骨折もある感じです。
残念ながら、翌日死亡しました。
胸部、腹部のレントゲンでは異常は確認しませんでしたが、かなりのダメージがあったのかもしれません。
タヌキ
11月6日
またまた、タヌキです。
後肢の骨折と、頭部外傷による意識混濁があります。そもそも、野生のタヌキで普通に保護できると言うこと自体、かなりの異常があるということでしょう。
ショック状態から抜けられれば骨折の整復になりますが、そこまでいけるかどうか・・・・・・。
関係ありませんが、こういう哺乳類は種子散布に貢献しるようです。
数日間の意識不明の後、驚異的に回復しました。骨折はピンニングしましたが、レントゲン写真はあたらしい住居の、某動物園へ送ってしまいました。
検疫の後、展示して下さるようです。
タヌキ
11月4日
今年は、タヌキの当たり年というか、実際、増えているんじゃないでしょうか?
もちろん、麻酔後の写真です。
これでは、治療する気にもなりませんね。
かわいそうですが、麻酔、診断のあと、そのまま安楽死になりました。
タヌキ
10月13日
タヌキが、パトカーに乗ってやってきました。
(たぶん)疥癬のいない、きれいな子です。歯を見ると、予想通り、今年生まれの子でしょう。
どこへ連絡して良いかわからず、とりあえずこっちへ問い合わせた、との事でした。何日か前、同じ警察署から鳥を預かっているのですが、部署が違うとわからないんですね。さらに、野生鳥獣は大阪府の環境農林水産部、ということは、同じ、大阪府の公務員どおしなんですが、これも相通じるところがないんですね。まあ、どこに問い合わせても結果としてうちに来るような気はしますが。
骨盤骨折と、大腿骨骨折です。骨盤骨折は変位がないのでさわらず、大腿骨のみ処置しました。
プレート一枚約一万円、ねじ一本約1000円、合計実費で16000円也。
恩返し、してくれるかなあ。
堺市内の、タヌキが生息している都市公園で放獣しました。
アオサギ
10月5日
アオサギが来ました。中足骨の開放骨折です。
斜骨折になっているので、ピンニングでも回転は起こらないと思われ、ピンニングをしました。外固定すると、くっつくまで管理する必要があります。
立つようになりました。数日中に、放鳥出来そうです。
放鳥しました。飛ぶのには問題がないので、早めに放すのが鉄則じゃないかと思います。というより、魚食性の鳥は管理がたいへんなので、あとは本人に任せます。
マミジロ
10月5日
建物への衝突らしいです。
下顎骨が何カ所か、骨折し、変形しています。整復のしようがないので、どうしたもんでしょう?
レントゲンじゃ、はっきりわかりませんね。
残念ながら、すぐに落鳥しました。
ハシブトガラス
10月5日
動物病院で、しばらく飼われていたそうです。飼うスペースの都合で、追い出されたとか。
翼の骨折と聞いていましたが、レントゲン的には翼の骨自体には異常がありません。角度が悪く、はっきり写っていませんが、撮り直したレントゲンでは肩の脱臼と、上腕骨近位端の、脱灰像が写っています。さらに、左足の骨折の、治癒痕がありました。
脚の骨折は完全に治癒しており、肩の脱臼と同じ原因だとすると、飛べない状態で2,3週間生きていたことになります。(保護した時点では、脚の異常には気が付かなかったらしい。)
口の中は完全に真っ黒で、幼鳥ではありません。(2年は経っている。)さらに、ケージでの様子を見ていると、野性的な感じは少なく、ひょっとすると人に飼われていた可能性があるんじゃないでしょうか。
肩関節の脱臼は、処置のしようがないでしょう。いつも言うように、トレアージというか、保護した時点で次を考える必要があると思います。脱臼と骨の状態を確認した時点で、安楽死するのか、そのまま放鳥するのか(結局は死ぬだろうけど)、飼育を続けるのか。
カラスというのは、飼える事は飼えるけど、かなり覚悟が必要です。におい、糞、鳴き声・・・・・・・。
この子は、新しい飼育者が見つかり、もらわれていきました。
フクロウ
9月27日
フクロウが来ました。堺市のど真ん中の、民家に入り込んだらしいです。
飼育個体かとも思いましたが、様子を見ていると、やっぱり野生のようでした。
かわいい。
無事、放鳥しました。
センダイムシクイ
9月10日
「メジロ」と言うことで来ましたが、来てみると、センダイムシクイでした。渡りの季節、都会でも、よく保護されるようです。
残念ながら、翌日死亡しました。
このサイズの子は、翌日元気になって飛んでいくか、死亡するかの、どちらかのようです。