野鳥カルテ
ムクドリ 6月14日
スズメ 3題 6月
ハクセキレイ 5月21日
メジロ 5月20日
ハシボソガラス 5月12日
スズメ 5月
ミゾゴイ 4月28日
アブラコウモリ 3月23日
アオバト 1月4日
アオバト 1月4日
ムクドリ
6月14日
わざわざ、京都府から連れて来て下さいました。自宅で保護されておられたのですが、引き取り先を探しておられたそうで、あちこちで断られたとか。
首が曲がっています。何らかの神経症状ですが、さすがにこのサイズでは診断のしようがありません。運動神経だけがダメで、食べるとか消化には問題はありません。一応、ステロイドを何日間か使ってみますが、期待薄かもしれません。
人馴れしており、手乗り状態です。ムクドリでは人工哺育すると、すごく馴れる子がいるみたいです。
このまま飼育を続けるのか、うちのリハビリケージで余生を過ごしてもらうか思案中。今度はこちらが、首をかしげています。
一般市民にとっては有害鳥獣であろうが、希少種であろうが「同じ命」という感覚で生き物に接しているわけで、ある種の鳥だけ一律に救護しないというのは問題が大きいような気がしますけど。という私も実際はドバトが来れば、放鳥できない症例であれば安楽死を進めるだろうし、アライグマが来れば救護の前に安楽死するでしょう。サギ類となると現実的には飼育困難で、最初にトレアージしてしまいます。結局は自分の都合で救護したりしなかったり、人の事は言えません。
某飼育施設で展示用の鳥を集めている、との情報があり、そちらへ行くことになりました。
自由に飛べる、大型のケージらしいです。元気に過ごしてほしいですね。
スズメ
6月
電話での話では巣立ちヒナのような感じでしたが、カラスが狙っている、ずっと見ているが親が来ない、とのことで保護され、連れてこられました。
まあまあ、元気です。
某市役所から電話がありました。市民の方が連れてこられて、どうしていいかわからず困っている、との事。
何を見てうちを知ったのかわかりませんが、行政機関なら野生鳥獣関連の部署もあるはずだし、「法律」にそって対応すればいいんと思うんですけど。
市の手に負えなければ、府に聞けばいいんじゃないでしょうか?
また、行政の方がふだんの仕事をほったらかして(まあ、市民サービスが仕事で、仕事の一環でスズメを引き受けたのならこれも仕事という事になりますが)わざわざここまで連れてきてくれるのもええのか悪いのか。
そもそも、大阪府も傷病鳥獣を扱う獣医師、動物病院をいくつも指定しているんだから、府や獣医師会のHPできっちりリストアップすればいいのに。うちに来るまで、動物病院がいくつもあるはずです。
片足が骨折し、関節が進展したままです。
さあ、きびしいかなあ。
残念ながら、この子は翌日落鳥しました。
口から血を出したスズメを保護したので見て欲しい、との電話がありました。もちろん、来ていただければ引き取りますといいましたが、2時間以上かかる、との事。驚いてお住まいを聞くと、京都府。
京都府は有害鳥獣やヒナの救護、保護をすべてやめたんだそうです。昔、京都市動物園の救護施設の写真を見ると、ドバトやツバメがいっぱいケージに並んでいました。確かに税金でそれらを救護して飼育するのもどうかとも思いますが、市民がたとえ誤認保護であれ、ヒナであれ、けがや迷子で、善意で保護したのであれば、それに何らかの対応はすべきだと思うのですが。救護しないならしないで引き取って安楽死するとか、きっちり市民を納得させるべきでしょう。
そもそも、県境を越えての保護個体の移動も想定されていないことです。
ハクセキレイ
5月21日
猫が連れてきたそうです。
外傷があり、来院後しばらくして落鳥しました。
残念ながら、猫が関係した保護は、ほとんど助けられないようです。
メジロ
5月20日
ガラスへの衝突らしいです。
神経症状が出ており、翌日に死亡しました。
ハシボソガラス
5月12日
小柄です。
時々、こんな白斑がある子を見ますね。
足の悪い子が保護されるケースも多いです。
スズメ
5月
最近にはめずらしく、スズメのヒナが続いて保護されましたが、写真を撮るのを忘れていました。
二人とも足の奇形があり、数日で落鳥しました。
ミゾゴイ
4月28日
立てない、との事で連れてこられました。
両足の複雑骨折で、ガリガリに痩せていました。ゴイサギやコサギなどは体が丈夫なのか、立てないでもかなり長い間生きているケースがあるみたいです。
さすがにこの状況では出来ることもなく、安楽死になりました。
アブラコウモリ
3月23日
久しぶりにコウモリが来ました。
暖かくなって寝ぼけているだけかと思っていたら、猫にやられたらしく、とう骨が開放骨折していました。
ピンニングを試みましたが、残念ながら無理でした。
某飼育施設で余生を過ごす予定です。
骨折部位。腫れて、曲がっているのがわかるでしょうか?
アオバト
1月4日
同じ日に二つ目のアオバトが来ました。昨秋から数えると4つ目になります。
同じように左翼の骨折でした。こちらも折れている場所が悪く、回復の可能性は低いかもしれません。
写真では見にくいですが、上腕骨の骨折です。
残念ながら、この子も手術前に死亡しました。
アオバト
1月4日
警察から来ました。堺市内、普通の住宅地での保護だったようです。
橈尺骨の開放骨折で、断翼しかないか、と思っているうちに、残念ながら死亡しました。